BLIND GUARDIAN 奮闘記
一応、ライヴ・リポートのつもりですが、興奮しまくりだったのでかなり主観的な内容です(^^)
新作『A Night At The
Opera』リリースに伴うツアー、今回は彼等の4回目の来日公演となる。会場となる渋谷のクラブ・クアトロは4、500人位のキャパシティだろうか? 整理券の番号は100番台だったが、道に迷ったりしたため、会場入りしたのは開演約10分前だった。会場はほぼ、満員。 定刻を少し過ぎた時、“War Of Wrath”のSEが流れ始めた。ガーディアン・コールが加速する中、メンバーが登場。SEの終わりに合わせて始まったのは、そう、“Into The Storm”だ! 激しいリフに負けじと、俺も最初から全開のヘッド・バンギング・・・のはずだったのだが、 「アレ?」。情けないことに、まだ前奏の途中だというのに、頭がくらくら〜。 「ば、馬鹿な!?」 約2年ぶりのメタル・ライヴだったので、気合とは裏腹に身体がついて来れなかったらしい(−−) よろめきながらも、なんとか体勢を立て直した。しかし、ここ数年、ライヴへ行く間隔が年単位になってしまったものの、20代前半の頃はそれこそほぼ月1回位の割合でライヴに足を運んでいただけに、ハンズィのヴォーカルが聴こえる頃には感覚が戻って来た。身体は覚えているのね(^^) 「We are following the will of the one〜♪」 サビのパートでは大合唱。これだよ、これ。バンドとファンによるコーラス隊によって生み出される一体感! 時々、音がちょっとこもり気味ではあったが、気になるほどではなかった。楽曲に色を添える、印象的なアンドレのギターも素晴らしい。 この曲で掴みはバッチリ。ハンズィが客席に呼びかける。 「Welcome to?」 「Dying!!」 すかさずファンが叫ぶ。この曲もサビのコーラスが盛り上がる。それはとても美しい響きだ。そして、バンドは幻想的なイントロを持つ名曲“Nightfall”を演奏。 「十字軍の・・・」という、MCで始まったのはそう、“The Script For My Requiem”だ! 勿論この曲においてもファンの大合唱が炸裂する! ハンズィも満足げに笑みをうかべる。 “The Script For My Requiem”が大盛況のうちに終ると、バンドはアコースティック編成になる。ハンズィは曲ごとに簡単なコメントを入れる。この曲、“Harvest Of Sorrow”でも然り。しかし、俺の貧弱な英語力では「トゥーリン・・・」という部分しか解らなかったが・・・。この、BLIND GUARDIAN史上最も美しいバラッドはアルバム通りに物悲しく再現された。 次に来たのは初期の疾走チューン、“Valhalla”だ! 個人的には、この曲を演るなら、他にも・・・と思ってしまうのだが、それでも好きな曲であることには変わりないので、ヘッド・バンギング全開だ! しかし、私の周囲には首を振る連中が殆ど居なかった。ヘッド・バンギングしたくならないのかなあ? ドラマティクな “Mordred’s Song”、ファストな“Born In A Mourning Hall”、新作からの、これもファストな“Punishment Divine”と曲は続く。もう、駄目だ。首が動かん! キャッチ-な“Bright Eyes”でちょっと休憩・・・と思ったが、中間部のソロ・パートでやはり、首を振ってしまうのであった(悲しい性・・・) 流石に首の動きにキレが無くなって来た。悔しいがモタってしまう。しかし!! “Time Stands Still(At The Iron Hill)”のイントロが聴こえた瞬間、死んでいた首が復活! 名曲の持つ効果は素晴らしい! 「次はとっても長い曲だ。カサンドラのストーリーで・・・」というMCで、新作からの大作“And Then There Was Silence”が始まった。この曲こそBLIND GUARDIANの集大成とも言うべき曲であり、全編に渡ってコーラスとクワイアの嵐が吹き荒れる、まさにBLIND GUARDIANファンの為の曲である。ライヴにおいてこの曲がドラマティックに再現出来るか否かは観客によるクワイア次第と言っても過言ではない。しかし、私の周りではいまひとつの反応であった。サビの部分でも盛り上がりに欠け、ハンズィがちょっと悲しそうな表情であった。それでもバンドはタイトに演奏をし、ハンズィは熱唱。俺も殆どのパートを熱唱! この大作は日本に来る前の公演では演奏されてなかった。俺も、これだけ完成度の高い曲をライヴで演るのは今回は無理かもなぁ、などど思っていたフシではある。しかし、演ってくれないかなあという期待があったのも事実だ。だから、予習はバッチリだったし、この曲が聴けて最高に嬉しかった。でも、ファンのイマイチな反応には、俺もちょっとガッカリ。 せっかく彼らがリハーサルを積んで、今回のアルバムの代表曲を披露してくれたのだから、この反応は酷い。歌い甲斐のある曲なのになあ・・・。 彼等のライヴで忘れてはならないのが、“Bard’s Song-In The Forest”である。このバラッドにおけるファンの大合唱はまさに鳥肌モノの感動を与えてくれる。ハンズィの顔にも笑みが戻った。 「次が今夜のショウの最後の曲だよ」 「No!」 「ハハハ。Sorry、明日は早起きしなくちゃならないんだ」 ニヤリとするハンズィ。そして、“Imaginations From The Other Side”で本編を締めくくった。 「GUARDIAN! GUARDIAN!」という、コールの中、メンバー達が再登場し、ファンに礼を述べた。アンコールの1曲目は“Lord Of The Rings”だった。そして・・・。 あの一度聴いたら忘れられないメロディとコーラス。“Lost In The Twilight Hall”だ!! もうこの頃になると、俺も壊れていた。リフに合わせたヘッド・バンギングはより加速をまし、拳を突き上げ、ジャンプしまくり、挙句の果てには、最初のコーラスの部分で高音を張り上げた拍子に、喉に絡んでいた痰が口から勢いよく飛び出してしまった! 俺の前にいた方、ゴメンなさい。いやあ、ライヴで皆と一緒に歌い上げる、この曲のコーラスは最高だね〜! ファンは皆コーラス隊と化し、至高の時を作り上げる。 「ろーっくびはーいーんざみいいらああ〜あーむろーすといんざとわーいらいとほー♪」 この曲はBLIND GUARDIANファンにとって永遠のアンセムだな・・・と再認識したのであった。 お次は? “The Quest For Tanelorn”! うーむ、ある意味渋い選曲かも知れない。もちろんファンは大合唱。 「サンキュー!」 メンバーは退場し、再びGUARDIANコールが鳴り響く。 2度目のアンコールだ。 「まだ聴きたいかい?」 「YHAAAA」 「ハハ、もう疲れちゃったよ。」 客席からも笑い声が飛ぶ。 おーっと、このイントロは・・・“Mirror Mirror”だ! そうだよ! この曲をまだ演ってなかったじゃあないか! イントロのメロディをファンが歌う。 「オーオーオ、オオオ、オーオーオーオオーオオ〜♪」 最後の踏ん張りだ! ・・・・・・こうして、彼等の日本公演は終了した。バンドもファンも十分に満足したようだ。充実のライヴではあったが、最新作からは超大作“And Then There Was Silence”とバラッドの“Harvest Of Sorrow”という、“両極端”な曲しか演らなかったのには不満もある。名古屋・大阪公演では、“The Soulforged”や“Under The Ice”なども演ったらしいのだが、東京公演で演らなかったのは、もしかして反応が悪かったからなのだろうか? 最新作はかなり音が作り込まれたアルバムであるからして、ライヴ・ヴァージョンに関しては彼らも毎回のライヴの中で試行錯誤している段階なのかも知れない。 |
ぼすけ・・・いやあ、もり上がったねー。でも、最新作からはあまり演らなかったね。 岩倉氏・・・予習不足だったから好都合(^^) ぼすけ・・・(オイ! オイ!) だけど、個人的には“Traveller In Time”は聴きたかったなあ。 岩倉氏・・・それにしても小さい会場だったなあ。クラブチッタよりも狭いだろ? ぼすけ・・・年々会場の規模が縮小しているよなあ。初来日の時はNHKホールだったのに・・・。 岩倉氏・・・ハァー・・・。何年前だっけ? ぼすけ・・・’92年だから、10年前だよ! 10年前ったら、俺らまだハタチの時だもんなー。(嗚呼) 次に来るのはやっぱり5年後くらいかなー? 岩倉氏・・・俺ら35歳になっちゃうよ! ぼすけ・・・そのうち40か・・・。 |